海鳴の記

お祭り見物が趣味のディレッタント。佐渡民謡の担い手です。

酒田港 山居倉庫、本間家、海向寺など(R5.7.1)

山形・酒田といえば日本海側屈指の北前船の寄港地として栄えた湊です。特に豪商本間家は荘内藩主酒井家の財政の相談にも預かり、土地改良、砂防林の植林など酒田の地域発展に大きく寄与した名家です。旧本邸、その向かいの本店は公開されており、離れたところにある別邸は本間美術館となっています。その敷地には昭和天皇も訪れた清遠閣があります。

本間家旧本邸。印象に残ったのは展示されていた三味線・胡弓・琴で、胴の部分などに蓬莱島の彫刻が施してあったり、駒を入れておく箱も小さいながら絵が彫ってあり細かいところまで技巧の行き届いた素晴らしいものでした。こんな豪華な楽器は見たことがないくらいでした。酒田本間家の力を感じます。

本間美術館の国指定名称「鶴舞園」。

海向寺さんには2体の即身仏がおわします。忠海上人と圓明海上人です。この寺院からは初代、八代、九代と三人の即身仏が出ており、もうおひとりの鉄門上人は湯殿山注連寺に祀られているようです。係りのお姉さんが淡々と説明してくださいました。合掌。

そのほか昔の妓楼の跡を利用した山王くらぶ、という施設など見どころはたくさんありましたが残念ながらバスの時間が迫っておりタイムアップでした。山王くらぶさんではレンタサイクルを借りました。駅前の図書館と観光施設が一体となったところに返却可能でした。時間があれば一日滞在できる街だなと思いました。