海鳴の記

お祭り見物が趣味のディレッタント。佐渡民謡の担い手です。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『写真が語る佐渡の100年』の記述の誤り・未確認情報覚書

『写真が語る 佐渡の100年』2021年、いき出版。 このほどいき出版から刊行された写真集、『写真が語る佐渡の100年』をご恵投たまわった次第、いやはや貴重な写真がたくさんでとてもよい記録になっていると感じている。 が、しかし、写真についているキャプシ…

小学校・中学校で佐渡の民謡を教えるべきか

「佐渡の小中学校の運動会ではグラウンドで佐渡おけさを踊る」 ということがしばしば独自の学校文化として語られる。 これに限らず、義務教育課程で佐渡の民謡を教えている学校は少なくない、というかほとんどすべての学校でそういう時間を設けていることだ…

相川郷土博物館は市民向けの展示を基本にするべきだ

www.niigata-nippo.co.jp >近代の鉱山運営の歴史や当時の相川地区の暮らしを伝える資料などに焦点を当て、世界文化遺産登録を視野に金銀山を前面に打ち出した展示を目指す。 愚策である。特に近代の鉱山運営の歴史はゴールデン佐渡の展示で十分である。「道…

翻訳史を知る ~船山徹『仏典はどう漢訳されたのか』~

船山徹、2013『仏典はどう漢訳されたのか ―スートラが経典になるとき』岩波書店。 年始にTwitterで少し話題になっていたこの本。 ガジョレ on Twitter: "『仏典はどうやって漢訳されたのか』を読んでいますが、本文の趣旨よりもここの鳩摩羅什が「セックスし…

五輪中継ばかりでテレビがつまらない、と言うなかれ

北京オリンピックが開幕してからこっち、NHKや民放で中継ばかりやっていて面白くない。まあ元からそんなに面白いかと言われれば答えに窮するが、輪をかけてつまらなくなった。 だがこういう意見を安易に口にするのも考えもの。いくらウィンタースポーツに詳…

社会と葛藤と宗教 ~堀一郎『聖と俗の葛藤』~

平凡社ライブラリーから出ている堀一郎の『聖と俗の葛藤』を読んだ。これは昭和45~48(1970~1973)年頃の、宗教民俗学者の堀一郎の論考を集めたもので、平凡社ライブラリーによくあるアンソロジーに近い本だ。言い換えると『堀一郎セレクション』と言ったと…

世界遺産登録活動批判シリーズ きらりうむ佐渡編

皆さんお待ちかね、かどうかは知りませんが佐渡の世界遺産批判的検証シリーズ。今回は「きらりうむ佐渡」編。 きらりうむ佐渡、それは昔の佐渡会館の跡地に建てられた平屋の施設である。これは佐渡鉱山の世界遺産登録活動の中で、国の文化審議会から「ガイダ…