今後の民俗調査の展望
展望と言ってもそんなに高尚なことを書くわけではない。
この先、これまでの民俗誌に書いてあったような文化現象も、また伝承者も減っていくことは確定的である(”民俗”それ自体は無くならないので研究は可能)。
そうなると民俗誌に書いてあることで調査が不十分なものはそれ以上深めることができなくなるので、今のうちに調査と記録の作成をしておかなくてはならないのだ。
しかしとにかく調査するべきことが山積していて次から次へとテーマが湧いて出てくるのだからすごい。
行政の手に委ねるのはもうあきらめるしかない。リソースに限界があるし、それ以外にお金を使うべきところがあるので(だけど文化行政自体はsustainableにしてほしい)。
そのため、在野の研究家によってモノグラフを少しずつ作っていくしかないだろう。
掬いきれないことも出てくるかもしれないが、ある程度は仕方がない。
注意したいのは調査被害を生まないようにすることだ。
調査倫理をわきまえ、後腐れの内容にしなければならない。
「陰キャ」の自分にはこれがなかなか大変で、気を遣いすぎて上手に話が聞けないのだ。
それでも使命感はあるので、今後も民俗調査をしていきたい。
論文もちゃんと書こう。