海鳴の記

お祭り見物が趣味のディレッタント。佐渡民謡の担い手です。

世界遺産問題でおかしくなっていく故郷の人たち

尊敬していた方や憧れていた方々が韓国(もしくは北朝鮮や中国)に憎悪を募らせ、あることないこと吐き捨てているのを見ると、正直辛いです。

最近「方法論的女性蔑視」というのが話題になってまして、低収入独身男性=弱者男性が女性や外国人を差別するのは仕方ないという意見を見ました。賛同しかねますが、理解はできます。私も弱者男性に片足突っ込んでますので。

ただ、それなりに地位や収入のある方が軒並みヘイトスピーチを繰り返しているのはもう醜悪としか言いようがありません。一方そうした表現をしないよう耐えているんだなと言う人もいて、そういう人はもうさすがだなと思います。

 

この世界遺産の問題は歴史認識に留まらないほど複雑な様相を呈してきているようですが、どういう結果になったとしても、私が一連の文化財(遺産であるなしに関わらず)に抱いてる感情は変わりません。私が興味関心の対象にしているのは「佐渡島の金山」とやらではない、それとは別のものです。

本当は称号などなくとも文化財を尊重できるような社会を作らなければならなかったはずです。世界遺産ではなくとも守られている文化財はいくらでもあります。そんな称号獲得のために、他国を貶めたり、特定の歴史解釈を絶対的な位置に持ってくるようなことはしてほしくありません。そんな称号の争いに執着している人同士、同じ次元で争っているのは非生産的です。これは日韓両国の人に向けて言っています。

 

朝鮮人労働者がいたことは確かであり、佐渡鉱山に関して朝鮮人の人たちにとっての歴史があることは疑いようがないと思います。政治に悪用されないよう、国家間の争いから身を遠ざけつつ、両国の国民が歴史を残していけるような活動をしなければならないと思います。