海鳴の記

お祭り見物が趣味のディレッタント。佐渡民謡の担い手です。

民俗を調べていて気をつけたいこと

郷土における民俗を調べる上で気をつけたいことはたくさんあるが、特に文献調査上で注意したい点について。

当然と言えば当然なのだが、佐渡の民俗誌ばかりを当たっていても理解は深まらない。

それだけ読むと、面白いのはそうなのだが、いかにも佐渡(=田舎、地方、鄙びた所)は民俗の宝庫のように見えてしまう。

そういう面もあるかもしれないが、やはりこれまでの民俗学及び周辺領域の研究の蓄積をあたることが大事である。

民俗誌には先行研究に関する言及が少ないものもある。民俗誌の性格上、そして紙幅の都合上仕方ないものなのであるが。

現代人の目から見て珍しいものと、民俗学上珍しいものとは必ずしもイコールではないので、踏み込んで研究するならば、必ず先行研究を参照することが必要だろう。

単なる物知り、生き字引にならないようにしなければならんなと思う次第です。