海鳴の記

お祭り見物が趣味のディレッタント。佐渡民謡の担い手です。

あるシンポジウムでのこと

昨年の梅雨の頃だったが、町づくりをテーマとするシンポジウムがあった。

そこで、いま佐渡の観光の団体の要職に就いてらっしゃるある方がこんなことを言っていた。

昨年(2019年)の佐渡の観光客数は55万人で、人口の10倍くらいだから適正な数なのかなと(大意)。

これって何か根拠のある言説なのだろうか。

つまり、そこに住んでいる人の10倍の観光客が訪れれば「適正」と呼べるような法則のようなものがあるのだろうか、ということである。

私は観光業とかマーケティングのことなどに疎いので分からないが、正直思い付きで言っているのではないかという気がする。

行き当たりばったり、思い付きでどうこう、というのが佐渡観光は多いのだ。

もちろんアドリブ性も大事と言えば大事なのだが、少なくとも数字の解釈や分析をするうえでその場のいい加減な思い付きを述べられては困る。

ある程度は定量的な調査や分析をやって、目標を立てて、そのために何が必要かを考えるは当然のことなのではないだろうか。

その上で住民にはこういうことで具体的な協力をしてほしい、と持ち掛けるべきなのであって、漠然とよその観光地の写真を見せられて、こんな町を目指そうなんてことをざっくり言われても、????????である。

というかそのシンポジウム自体、住民はほとんど参加してなかったし、やはり「カンコー」に対する冷ややかな態度は一朝一夕には拭い去れないという感じがする。

その理由は思い付きで勝手なことをして住民を失望させてきたからだろうなと推測。

そして、いつかまたその様な「過去の蓄積」を顧みない勝手気ままな人たち(自分たちは勢いがあってアドリブ性に富んでいると勘違いをしている)により、同じようなことが繰り返されるのだろうなと予想。

将来は明るくないね。