海鳴の記

お祭り見物が趣味のディレッタント。佐渡民謡の担い手です。

郡上おどりin青山 佐渡はこのレベルと渡り合っていかなければならない(R5.6.16-17)

郡上おどりin青山も4年ぶりの開催です。

2日間とも楽しかったです。やはり郡上おどりの集客力は違いますねえ。青山で開催しているのは宝暦義民騒動で金森氏に代わり郡上藩主が青山氏に交代。その菩提寺があるのが青山だからです。

東京ではほかにも全国各地の盆踊りイベントがたくさん開催されています。高円寺阿波おどりなんかも有名ですよね。ゆくゆくは佐渡おけさもこういったレベルのよその踊りと競合し渡り合っていかなければならないのです。荒川佐渡おけさまつりというのが日暮里の冠新道商店街でコロナ前に開催されていましたが2023年はないようです。ただ、10月の池袋のふくろ祭りでは佐渡おけさをするそうです。そのような機会にこのレベルの人気を獲得できるのか?が焦点ではないかと思っています。

郡上おどりin青山では郡上の物産品を販売。岐阜県もブースを出し、大変にぎわっていました。演奏しているのも本場郡上八幡からはるばる来た保存会の方々です。佐渡および新潟県もそれくらい本気で佐渡おけさをPRしていく気があるのかというところですよね。

会場では特製の手ぬぐい、うちわも配っていました。1200円という強気の価格設定。私も買ってしまいましたよ。うちわにはちゃんと2023年の郡上おどりの日程が書かれていました。ここで宣伝し7月から本場に来てもらおうという流れが想定できますし相当の効果を上げているものと思います。

一方で佐渡おけさには本場に来れば見られるというようなものはあるでしょうか?盆踊り唄、または鉱山労働者の唄として広まった佐渡おけさを、お盆やお祭りの時に来れば本物が見られるでしょうか?そしてそれを見せてすごいな!と感動を与えられるでしょうか?結局は地元、本場が大切にしているかどうか、本気でその土地の唄・踊りと向き合っているかが問われているのではないかなと思います。人が少なくなって維持継承に難儀しているのは奥美濃の郡上だろうと佐渡ヶ島だろうと事情は同じです。

私はぜひ佐渡の民謡関係者にはよその取り組みや祭りを見てもらいたいと思います。民謡イベント、ステージばかり繰り広げていて大丈夫なのか?それで発展していくのか?先細りではないのか?将来をもう少しガチになって考えてもらいたいものです。